皆様、私は蒼(あおい)法律事務所に所属している、医師であり、弁護士資格も持っている長谷部圭司です。
まずは簡単な自己紹介からさせていただきます。
現在、弁護士として、訴訟や交渉、さらには医療法人理事長の職務代行、数多くの病院・クリニックの顧問・医療安全委員・倫理委員なども行わせていただいていますが、医師としても活動しており、外来が1週間に3コマ行っており1コマで30~40人の患者さんを受け持っていますし、さらには救急当直まで定期で行っており、現在は平日に週1回と日曜日に毎月2回です。平成26年に救急応需件数がどれほどか一度数えてみましたが、その合計が330件となかなかの数を対応していました。
このように、私自身は医師であり、いまだに医師としてかなりの活動をさせていただいております。当然その際には、法律家としての目でも医療現場を見ており、各医療行為に対してその法律的正当性などを考えております。そこで気づいた点を日本の各病院にお伝えしたく、様々な活動を行わせていただいております。
また、今ある医療の対応の姿は、今までの先人たちの知恵の結晶であるとも考えております。しかし、その努力を知らない人たちにより、容易に知恵の結晶が否定されることが多いとも感じています。確かに、間違っていることがないわけではありませんが、基本的に長年積み上げてきたものは現場に即した正しいものだと考えられますので、これをきちんと理論づけて守っていきたいと思っています。
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大事なのは、現実に患者を診る視点です。この点で非現実的なことを要求しすぎれば、結局医療現場は委縮してしまい、結局損するのは国民全体ということになりかねません。例えば、一度受けた救急患者に対する医療行為の適否は、救急専門医としての医療水準で判断されるという判例がありますが、こんな非現実的なことを医療現場に押し付ければ、医療現場はどうしたらいいのでしょう?何でもできる、スーパーな医師はそうそういません。そのような非現実的な存在の医師を前提に、理論的に正しいのだから、これを守らないと駄目ということを押し付けた結果、現場は危ない患者を断る方向にかじを取るようになってきました。そうです、結局損をしたのは救急搬送される側の国民なのです。
このようなことが起こらないよう、医療現場に即した正しい法律解釈を行って、これを広めていきたいと思っています。
具体的にどうするかといえば、医療現場で法律上許されるのか悩むような事態がある場合に、迅速に、的確に、しかも医療機関に経済的な大きな負担なく回答が得られる機会を提供いたします。そのようなことが可能なのか?というご質問をよくお受けしますが、後で述べるとおり可能です。このような活動などを通して、現実の医療をいかに守るかというのが私の使命だと感じています。